お互いを見守り合う「やさしいまち」を目指して

お互いを見守り合う「やさしいまち」を目指して

南相馬で活動する仲間と出会いたくて

滋賀から奥様と一緒に南相馬へ

 

 合同会社猫のてコミュニケーションズ代表の井上昌宏さんは、事業の仲間集めのため、南相馬へ奥様と1週間滞在しました。普段は滋賀でIoT事業を中心としている株式会社ナスカの社長として生活している井上さん。2016年より知人の紹介で南相馬との関わりがはじまり、現在は月の4分の1ほどを南相馬で過ごされています。滋賀から南相馬までは、車で12時間ほどの道のりを運転して来られているようです。

地域のつながりとIoTを結びつけ
支援者を支援する

井上さんのてがけるみまもりおまもりと連絡ボタン

 井上さんは、地域の課題を解決するために、地域のつながりとIoTを融合させ、支援される側だけでなく「支援する側も助かるシステムづくり」が自分の仕事だと考えています。猫のてコミュニケーションズの「みまもりおまもり」では、電波発信型の小型端末とスマートフォンなどのアプリを連携し、高校生など、もともと地域課題の問題に縁遠い層でも、簡単に支援者の輪に入れる仕組みを作りました

 「みまもりおまもり」は認知症の方向けに開発されたシステムですが、子どもの居場所の認知などにも使うことができそうです。井上さんが子どもの頃は、地域全体で子どもや年配者を気に掛ける暮らしが当たり前だったといいます。長らく核家族化の波があり、高齢者が独居状態で暮らす事が普通になってきた時代の中で、何かあった時には助けを求めたり、お互いが声をかけあえる「やさしいまち」を目指しています。

原町のNARUにてインタビュー

井上さん南相馬で活動を続ける思い

 「南相馬は震災によって、高齢化が進んでいる地域もあり、それは30年後の日本の姿とも言われています。だからこそ、南相馬でやったことが成功すれば、日本各地のモデルケースとして広がっていくのではないか、と考えました。しかし、南相馬で過ごす中で、今は元気で健康なご年配ばかりだから、過疎が大きな問題となっている他の地域と比べて切迫感はないと感じたのも事実です。しかし、これからに備える準備期間として、一緒に地域をみまもる仲間を探すために地元の企業や事業主にお話をしに行ったり、住人と話をしたいので引き続き南相馬を訪れたいと思います。」

お試しハウスを利用について

 「お試しハウスの良いところは、自宅のようにくつろげるところ。wi-fiも使えるし、広いし、キッチンもある。1日のスタートが玄関のドアを開けて、外にでるということが南相馬で暮らしているんだと言う実感を加速させてくれます。まさしく”お試し”という名の通りだなと実感しました。住人とゆっくり話したり、まちのことを知ろうと思うと1泊ではなく連泊が必須になる。ホテルだと、どうしても窮屈で疲れてしまうし、お金もかかるけど、そういった負担を感じることなく利用できるのはありがたいです。」

 南相馬のことを滋賀に帰ってから、周りの友人や知人に積極的に伝えるようにもしている井上さん。話を聞いた人が興味を持ち、一緒に車で来ることもあるそう。お試しハウスは4名程度(それ以上の場合は要相談)の宿泊も受け入れ可能なので、次回はぜひ、奥様の他にも一緒にご利用いただければ幸いです。

いつでもお待ちしております。

★お試しハウスには、1カ月を上限に連泊や複数名での宿泊の受け入れをしております。個人、団体に限らずご利用いただけますので、お気軽にお問い合わせください。予約はこちらから